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退職勧奨が違法となる場合とは?具体例や裁判例をまじえて徹底解説

退職勧奨が違法となる場合とは?具体例や裁判例をまじえて徹底解説
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現在、職員に対して退職を勧めたいと考えているものの、「無理やり辞めさせられた」と言われないか不安で、いつまでも行動できない状態が続いていたりしませんか?

「退職勧奨」とは、雇用主が職員に対し、退職を勧めることを意味します。

 

【あわせて読みたい関連情報】退職勧奨については、以下の記事で詳しく解説をしていますので、併せてご覧ください。

退職勧奨とは?詳しい解説はこちら

 

雇用主からの一方的な意思表示である「解雇」と比較して、退職勧奨に基づき退職合意ができた場合には、事後的な紛争を回避できるという大きなメリットがあります。

しかしながら、やり方次第では違法と評価されてしまい、損害賠償を請求されたり、退職が無効と判断され、賃金の支払義務を負うといったリスクが生じかねません。

だからこそ、退職勧奨を検討している段階から、どのような退職勧奨が違法になるのか、退職勧奨を適法に行うためには何に気を付けるべきか、といった点について正しい知識を知っておく必要があり、実際に実施する際には適法な手順を理解しているからこそ思い切って行動に移すことが可能になります。

そこで、この記事では、退職勧奨がどのような場合に違法と判断されるのか、具体例をご紹介させていただくとともに、適法に退職勧奨を行うための注意点について説明します。

 

1.退職勧奨が違法になるとどうなる?

まずは、退職勧奨が違法となった場合に発生する問題について、以下で解説します。

 

1−1.職員からの損害賠償請求

退職勧奨が違法になった場合、その退職勧奨を受けた職員が負った精神的損害について、損害賠償(慰謝料)を請求されるおそれがあります。

慰謝料の金額ですが、過去の裁判例を踏まえると、数10万円~100万円程度が多いものと思われます。

もちろん違法と判断された退職勧奨の態様(回数や期間、具体的な言動など)を踏まえ、より高額な判断がなされる場合もあります。

 

1−2.そもそもやめてもらえない

また、退職勧奨が理由でなされた職員の退職の意思表示について、錯誤(民法95条1項)や強迫(民法96条)による意思表示にあたるとして取り消されるおそれがあります。

この場合、職員は「退職せずに在籍している」ということになります。

 

▶︎参考:錯誤(民法95条1項)や強迫(民法96条)の規定について

(錯誤)

第95条 意思表示は、次に掲げる錯誤に基づくものであって、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、取り消すことができる。
一 意思表示に対応する意思を欠く錯誤
二 表意者が法律行為の基礎とした事情についてのその認識が真実に反する錯誤

2 前項第二号の規定による意思表示の取消しは、その事情が法律行為の基礎とされていることが表示されていたときに限り、することができる。

3 錯誤が表意者の重大な過失によるものであった場合には、次に掲げる場合を除き、第一項の規定による意思表示の取消しをすることができない。
一 相手方が表意者に錯誤があることを知り、又は重大な過失によって知らなかったとき。
二 相手方が表意者と同一の錯誤に陥っていたとき。

4 第一項の規定による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない。

 

(詐欺又は強迫)

第96条 詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。

2 相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合においては、相手方がその事実を知り、又は知ることができたときに限り、その意思表示を取り消すことができる。

3 前二項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない。

 

・参照元:「民法」の条文はこちら

 

 

1−3.バックペイの発生

職員が「退職せずに在籍している」ということになった場合、退職時からの賃金を遡って支払う必要があります。これをバックペイといいます。

たとえば、退職勧奨を受けた職員が2022年3月末で退職をしましたが、その後違法な退職勧奨であるとして職員の退職が取り消された場合、雇用主としては、2022年4月以降の賃金がバックペイとして発生することになります。そして、当該職員との紛争解決が長引いた場合、バックペイの賃金が積み重なり、結果として多額の金銭を支払わないといけない場合があります。

上記の例でいえば、2022年4月以降の賃金は消滅時効が3年ですので、紛争解決が長引いた場合、最大3年分の賃金のバックペイを支払わないといけないことになります。

 

2.退職勧奨が違法となる場合とは?

退職勧奨が違法となる場合とは?

以下では、退職勧奨が違法と判断されてしまう場合について解説します。

 

2−1.退職勧奨の方法が不適切な場合

退職勧奨の手段・方法(説得の回数、手段、態様など)が不適切な(社会通念上相当と認められる範囲を逸脱している)場合には、違法となります。

 

▶︎参照:日本アイ・ビー・エム事件 第一審判決(東京地裁 平成23年12月28日判決)

退職勧奨は、勧奨対象となった労働者の自発的な退職意思の形成を働きかけるための説得活動であるが、これに応じるか否かは対象とされた労働者の自由な意思に委ねられるべきものである。

したがって、使用者は、退職勧奨に際して、当該労働者に対してする説得活動について、そのための手段・方法が社会通念上相当と認められる範囲を逸脱しない限り、使用者による正当な業務行為としてこれを行い得るものと解するのが相当であり、労働者の自発的な退職意思を形成する本来の目的実現のために社会通念上相当と認められる限度を超えて、当該労働者に対して不当な心理的圧力を加えたり、又は、その名誉感情を不当に害するような言辞を用いたりすることによって、その自由な退職意思の形成を妨げるに足りる不当な行為ないし言動をすることは許されず、そのようなことがされた退職勧奨行為は、もはや、その限度を超えた違法なものとして不法行為を構成することとなる。

 

 

以下のような例は、退職勧奨の手段・方法が社会通念上相当と認められる範囲を逸脱して違法と判断される可能性がある場合といえます。

 

  • 退職を拒否した職員に対して、短期間に複数回又は長時間の退職勧奨を行う場合
  • 就業時間外に居残りを命じた上で退職勧奨を行う場合
  • 他の職員が見ている場で退職勧奨を行う場合
  • 職員を侮辱したり、キャリアや人格を否定するような発言をする場合
  • 退職勧奨そのものがパワーハラスメントと判断される場合

 

2−2.退職勧奨に基づく退職申し出に問題がある場合

退職勧奨に応じて職員から退職の意思表示があった場合でも、錯誤や強迫に該当する場合には、退職勧奨が違法となる場合があります。

また、この場合は、退職の意思表示が取り消し得ることになります。

 

▶参照:東京地判 平成27年7月15日判決

【要旨】

被告との間で労働契約を締結していた原告が、同人による退職の意思表示は動機の錯誤により無効であるとして、被告に対し、労働者としての地位確認等を求めた事案。
裁判所は、原告による退職の意思表示は、病状が回復したことを示す診断書の提出がなければ復職が不可能であるとの錯誤に基づいたもので、動機は表示されていたから、同意思表示は錯誤により無効であるとし、地位確認に係る請求を認容した。

 

 

以下の例は、錯誤や強迫に該当する可能性がある場合といえます。

 

  • 退職勧奨の際に提供された誤った情報を主な理由として、退職の意思表示をした場合
  • 退職勧奨の際に、退職をしなければ財産や名誉等に何らかの不利益が及ぶことを告知されて退職の意思表示をした場合

 

2−3.その他の場合

他にも、退職勧奨が必ず違法になるわけではないものの、以下のようなケースの場合、退職勧奨は慎重に行う必要があります。

 

  • 解雇制限のある職員に対する退職勧奨の場合
  • うつ病等の精神疾患に罹患した職員に対する退職勧奨の場合

 

解雇制限は、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後30日間並びに産前産後の女性が休業する期間及びその後30日間、解雇を制限するものであり、労働基準法19条1項に規定されているものです。

この場合でも、退職勧奨をすること自体は違法ではありませんが、解雇制限を逸脱しようとするような意図が見られる場合には、違法となる場合があります。

また、私傷病であっても、うつ病等の精神疾患に罹患した職員への対応は慎重に行う必要があり、退職勧奨を行うことで、病状が悪化し、これに対して安全配慮義務違反を問われる場合もあります。

なお、うつ病等の精神疾患に罹患した職員に辞めてもらう方法については、以下の記事でも詳しく解説をしていますので、併せてご覧下さい。

 

▶参考:うつ病(精神疾患)で解雇できる?職員に適法に辞めてもらう方法を解説

 

 

3.違法な退職勧奨と適法な退職勧奨の境目は?

2.退職勧奨が違法となる場合とは?」を踏まえると、退職勧奨が適法か違法か判断が分かれるポイントとしては、以下の2点が重要になってきます。

 

・退職勧奨の方法が社会通念上相当な範囲といえるか
・職員の意思表示に錯誤や強迫に該当する事情があるか

 

 

次の段落では、実際に退職勧奨が違法となった場合の具体例として、裁判例を解説していきます。

 

4.退職勧奨が違法となった具体例【裁判例】

では、実際に退職勧奨が違法となった裁判例をみていきましょう。

 

4−1.損害賠償請求が問題となった裁判例

 

(1)下関商業高校事件(広島高判 昭和52年1月24日)

 

事案の概要

1回目の退職勧奨から一貫して退職勧奨に応じない旨を表明していた教員らに対し、その後2か月から4か月の間に11回から13回にわたり退職勧奨が繰り返された点につき、教員らが損害賠償を求めた事案です。

 

裁判所の判断

裁判所は、退職勧奨について、使用者が労働者に対し「自発的な退職医師の形成を慫慂するためになす説得等」と定義したうえで、本件の退職勧奨の態様については「自発的な退職意思の形成を慫慂する限度を越え、心理的圧力を加えて退職を強要したもの」として、原告2人に対して合計9万円の損害賠償請求を認めました。

 

(2)日本航空事件(東京地判 平成23年10月31日)

 

事案の概要

有期契約の雇止めの通告前に行われた退職勧奨について、退職の強要であり人格権を侵害したとして、通告された職員が損害賠償を求めた事案です。

 

裁判所の判断

裁判所は、退職勧奨について、「社会通念上相当と認められる範囲内で行われる限りにおいて違法性を有するものではないが、その説得のための手段、方法が上記範囲を逸脱するような場合には違法性を有する」としたうえで、上司による以下の言動について、「違法な退職勧奨と認めるのが相当である」と判断し、合計40万円の慰謝料請求を認めました。

 

  • 明確に自主退職しない意思を示したにもかかわらず、「いつまでしがみつくつもりなのかなっていうところ。」「辞めていただくのが筋です。」等と強く直接的な表現を用いた点
  • 「懲戒免職とかになったほうがいいんですか。」と懲戒免職の可能性を示唆する等して退職を求めた点

 

日本航空事件(東京地判 平成23年10月31日)の判決内容については、裁判所のホームページを参考にご覧ください。

 

▶参照:「日本航空事件(東京地判 平成23年10月31日)」の判決内容はこちら

 

 

4−2.退職の意思表示が問題となった裁判例

 

(1)石見交通事件(松江地益田支判 昭和44年11月18日)

 

事案の概要

長時間営業所の一室に閉じ込められ、幹部3人で繰り返し罵倒されたうえ、懲戒解雇事由に該当しないにもかかわらず懲戒解雇を示唆され、その場で退職届に署名押印させられたとして、職員が退職の意思表示の取消しを求めた事案です。

 

裁判所の判断

裁判所は、使用者側の言動は、「もし職員が退職の意思表示を行わなければ解雇され、社会的にいかなる不利益を被るかわからないものと…畏怖させたうえ、その影響のもとにこれ(退職届の署名押印(筆者追記))を行わせようとする意図を有していたと推認するに充分」であるとして、職員もこれらの言動によって畏怖したとして、強迫(民法96条)に基づく取消し及び賃金のバックペイを認めました。なお、合計30万円の損害賠償請求も認められています。

石見交通事件(松江地益田支判 昭和44年11月18日)の判決内容については、裁判所のホームページを参考にご覧ください。

 

▶参照:「石見交通事件(松江地益田支判 昭和44年11月18日)」の判決内容はこちら

 

 

(2)富士ゼロックス事件(東京地判平成23年3月30日)

 

事案の概要

出退勤時刻を虚偽入力した職員が、人事担当者らの退職勧奨を受けて、懲戒解雇になると誤信して行った退職の意思表示について、動機に錯誤があるとして取消し(なお、事案当時は錯誤無効)及び雇用契約上の地位に基づくバックペイの支払いを求めた事案です。

 

裁判所の判断

裁判所は、人事担当者らの「あなたのためを思って人事は言っている。会社に残りたい、これは寝言」「自主退職を申し出るのか、会社から放逐されるのか、決めて欲しい」「懲戒解雇は退職金は支払わない。会社は必ず処置をする。一番重たい結論になる可能性が高い」などの発言を受けて、職員は自主退職しなければ懲戒解雇されるものと信じ、懲戒解雇を割けるために退職の意思表示をしたものであるとして、錯誤を認め退職の意思表示の有効性を否定した上、バックペイとして366万1632円の支払請求を認めました。

 

5.適法に退職勧奨をするためには?

ここまでは、退職勧奨が違法となった場合に、「職員から損害賠償請求(慰謝料)をされる可能性がある」「辞めてもらうことができない」「バックペイの金銭の支払いが発生する」などの不利益があることや、実際にどんな場合に違法と判断されてしまうのか、その判断基準として、「退職勧奨の方法が社会通念上相当な範囲といえるか」、「職員の意思表示に錯誤や強迫に該当する事情があるか」が重要であることなどを解説してきました。

これらの事を踏まえて、以下では、適法に退職勧奨をする方法について解説します。

 

5−1.退職勧奨のプロセス

退職勧奨を適法に行うプロセスは以下のとおりです。

 

  • 手順1:事前準備(説明資料など)
  • 手順2:面談
  • 手順3:退職の合意
  • 手順4:退職届の提出及び退職合意書の締結
  • 手順5:退職の手続き

 

各手順の詳細や、違法と判断されないために注意すべきポイントは、以下の記事で解説をしていますので、ぜひご覧ください。

 

▶︎参考:退職勧奨とは?違法にならない注意点や具体的な方法を弁護士が解説

 

 

5−2.弁護士への相談

また退職勧奨を適法に進めるためには、検討段階から弁護士に相談することを強くおすすめします。

以下では、弁護士に相談するメリットや、弁護士の役割などを解説します。

 

(1)弁護士に退職勧奨を相談する意義

これまで説明したとおり、誤ったやり方で退職勧奨を行うと、損害賠償を請求されたり、退職が無効と判断され、賃金の支払義務を負うといった法的リスクが発生します。このような法的リスクを避けるという意味で、弁護士に相談することは事業者にとって大きなメリットとなります。

 

(2)弁護士ができること

弁護士は、退職勧奨を適法に行うためのアドバイス(事前対応)をするとともに、実施済の退職勧奨について、職員側から違法であるとして請求(損害賠償、給料のバックペイ)を受けた場合にもアドバイス(事後対応)をすることが可能です。

具体的には、実施済みの退職勧奨について、適法か違法かの見通しを立て、この見通しを元に、どういった対応をとることが事業所にとって最も良いのかについてアドバイスをすることが可能ですし、仮に労働審判、訴訟等の法的手続に移行した場合には、そのまま代理人として対応を行うことも可能となります。

 

▶参考:退職勧奨を弁護士に相談すべき理由やメリットについては、以下の記事も参考にしてください。

退職勧奨を行う際は弁護士に相談すべき?メリットや費用、サポートについて

 

 

6.弁護士法人かなめによるサポート内容のご案内

介護業界に特化した弁護士法人かなめによるサポート内容のご案内!

弁護士法人かなめでは、介護業界に精通した弁護士が、以下のようなサポートを行っています。

 

  • (1)退職勧奨に関する手続の指導
  • (2)退職勧奨が違法であることに基づいて請求をされた場合の対応
  • (3)労働判例研究会
  • (4)ヒヤリハット研究会
  • (5)顧問弁護士サービス「かなめねっと」

 

この段落では、この段落内で紹介しているサポート内容の全体像を箇条書きで記載しております!

 

6−1.退職勧奨に関する手続の指導

退職勧奨は、その行為単体だけではなく、解雇や他の不利益処分等とも密接に関連し、計画的且つ状況に応じた対応が求められます。

そのため、いざ退職勧奨や解雇をしようと考えたタイミングではなく、「この職員、何か問題行動が多いな…」と感じたタイミングから、専門家の意見を仰いでおくことが重要なのです。

早期に相談を受けられれば、証拠の残し方、実際に退職勧奨をする際の準備、面談時の留意点などを、計画的にサポートできますし、契約内容を見直すタイミングで効果的な指導等ができる可能性もあります。

弁護士法人かなめでは、このような初期段階から、現場の責任者からの相談を受け、初動からきめ細やかなサポートをすることで、労務問題に対して適時に助言をすることができます。

 

6−2.退職勧奨が違法であることに基づいて請求をされた場合の対応

弁護士法人かなめでも、「退職した職員が、自主退職したはずなのに、無理やり辞めさせられたと主張している」といったご相談をよく受けます。

このような場合には、実際にどのような面談を実施して退職に至ったのか、退職勧奨をする理由となった事実が実際に存在しているかどうかなど、様々な観点からの振り返りや、損害賠償請求等を請求してくる職員への対応が必要となります。ただでさえ激務の中、このような過去の事実への対応に追われてしまえば、他の職員達も疲弊し、離職等の原因となってしまいます。

弁護士法人かなめでは、このような場合の事実の整理や交渉に、事業所に皆様に代わって取り組むことで、事業所の皆様が、安心して本来の業務に専念できる環境作りをサポートできます。

 

(1)ご相談方法

まずは、「弁護士との法律相談(有料)※顧問契約締結時は無料」をお問合わせフォームからお問い合わせください。

 

弁護士法人かなめの「お問い合わせフォーム」はこちら

 

 

※法律相談の申込みは、お問合わせフォームからのみ受け付けております。

※法律相談は、「① 弁護士法人かなめにご来所頂いてのご相談」、又は、「② ZOOM面談によるご相談」に限らせて頂き、お電話でのご相談はお請けしておりませんので、予めご了承ください。

※顧問契約を締結していない方からの法律相談の回数は3回までとさせて頂いております。

※介護事業所の経営者側からのご相談に限らせて頂き、他業種の企業様、職員等一般の方からのご相談はお請けしておりませんので、予めご了承ください。

 

弁護士との法律相談に必要な「弁護士費用」

  • 1回目:1万円(消費税別)/1時間
  • 2回目以降:2万円(消費税別)/1時間

 

※相談時間が1時間に満たない場合でも、1時間分の相談料を頂きます。

 

6−3.労働判例研究会

弁護士法人かなめでは、顧問先様を対象に、退職勧奨をはじめとして、普段の労務管理の参考になる労働判例を取り上げ、わかりやすく解説する労働判例研究ゼミを不定期に開催しています。

ゼミの中では、参加者の皆様から生の声を聞きながらディスカッションをすることで、事業所に戻ってすぐに使える知識を提供しています。

 

6−4.顧問弁護士サービス「かなめねっと」

弁護士法人かなめでは、「6−1.退職勧奨に関する手続の指導」ないし「6−3.労働判例研究会」のサービスの提供を総合的に行う顧問契約プラン「かなめねっと」を運営しています。

具体的には、トラブルに迅速に対応するためチャットワークを導入し、事業所内で何か問題が発生した場合には、速やかに弁護士へ相談できる関係性を構築しています。

そして、弁護士と介護事業所の関係者様でチャットグループを作り、日々の悩み事を、法的問題かどうかを選択せずにまずはご相談頂き、これにより迅速な対応が可能となっています。

直接弁護士に相談できることで、事業所内での業務効率が上がり、情報共有にも役立っています。

 

▶参考:顧問弁護士サービス「かなめねっと」について

 

 

また以下の記事でも詳しく説明をしていますので、併せてご覧下さい。

 

▶︎参考:介護施設など介護業界に強い顧問弁護士の選び方や費用の目安などを解説

 

(1)顧問料

  • 顧問料:月額8万円(消費税別)から

 

※職員の方の人数、事業所の数、業務量により顧問料の金額は要相談とさせて頂いております。詳しくは、お問合せフォームまたはお電話からお問い合わせください。

 

7.まとめ

この記事では、「退職勧奨」が違法になった際の不利益や違法と判断される場合を説明し、具体的な裁判例をご紹介いたしました。

退職勧奨は任意の手続ですが、無制限に許されるわけではありません。

この記事で解説したような様々な事例を参考にして頂き、どのような場合に退職勧奨が違法となり、退職が無効になったり、損害賠償請求を受けたりするのかについて、参考にしてみてください。

また、退職勧奨を適法に行うために、弁護士へ依頼することの重要性についても解説をしていますので、現に問題のある職員に対する退職勧奨で悩んでいる事業所の方は、ぜひ早期に弁護士へご相談ください。

 

8.【関連情報】退職勧奨に関するその他のお役立ち情報

この記事では、「退職勧奨が違法となる場合とは?具体例や裁判例をまじえて徹底解説」として、違法な退職勧奨についてを解説してきましたが、この記事でご紹介していない退職勧奨に関するお役立ち情報も以下でご紹介しておきますので、あわせてご参照ください。

 

退職勧奨の場面で言ってはいけないこと3つ!面談時の注意点を解説

退職勧奨が拒否されたら?応じない場合のその後の対応を詳しく解説

退職勧奨がパワハラと判断される場合とは?注意点などを詳細に解説

退職勧奨での退職金と解決金とは?相場や交渉方法をわかりやすく解説

退職勧奨での退職は会社都合か自己都合どっち?離職票の書き方などを解説

 

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この記事を書いた弁護士

介護業界に特化した「弁護士法人かなめ」運営の法律メディア「かなめ介護研究会」

畑山 浩俊はたやま ひろとし

代表弁護士

出身大学:関西大学法学部法律学科卒業/東北大学法科大学院修了(法務博士)。
認知症であった祖父の介護や、企業側の立場で介護事業所の労務事件を担当した経験から、介護事業所での現場の悩みにすぐに対応できる介護事業に精通した弁護士となることを決意。現場に寄り添って問題解決をしていくことで、介護業界をより働きやすい環境にしていくことを目標に、「介護事業所向けのサポート実績日本一」を目指して、フットワークは軽く全国を飛び回る。
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石田 雅大いしだ まさひろ

弁護士

出身大学:関西大学法学部法学政治学科卒業/大阪大学法科大学院修了(法務博士)。
祖父母との同居生活や、障がい者支援の活動に参加した経験から、社会における福祉事業の役割の重要性を実感し、弁護士として法的なサポートを行いたいと思い、弁護士法人かなめに入所。介護事業所からの相談や行政対応を担当し、「働きやすい福祉の現場をあたりまえにする」というミッション実現のために日々奮闘している。

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